
アルカラスのフォアハンドを真似したいけど、どこから意識すればいいか迷う人も多いはずだワン。
アルカラスのフォアハンドを見て、自分もあのように鋭くコートをえぐるショットを打ちたいと感じたことはありませんか?強烈なのにミスが少なく、どんな体勢からでも逆襲できるフォアハンドは多くのプレーヤーの憧れです。とはいえプロのフォームをそのまま真似しようとして、力みや故障につながるのは避けたいところです。どこを押さえれば、アマチュアでも安全に近づけるのでしょうか?
この記事では、アルカラスのフォアハンドの特徴を分解しながら、グリップ、スイング軌道、フットワーク、戦術への応用までを段階的に整理します。読み終えるころには、明日からコートで試すべき具体的なチェックポイントと練習メニューがイメージしやすくなり、自分なりの強力なフォアハンドづくりの道筋が見えてくるはずです。
- アルカラス流フォアハンドの見た目と中身の違い。
- まねしやすいグリップと構えの作り方のポイント。
- 試合で活きるスイングと戦術パターンの練習法。
アルカラスのフォアハンドを理解する基本イメージ
まずはアルカラスのフォアハンドを頭に浮かべながら、自分のショットとの違いをざっくり整理してみましょう。アルカラスはまだ二十代前半ながら三つのグランドスラムを制していて、その原動力になっているのが伸びやかなフォアハンドです。テレビ越しに見ると「とにかく速く強く振っている」ように見えますが、実際にはいくつかのシンプルな要素の組み合わせで成り立っています。
アルカラスのフォアハンドは「伸ばした腕」と「大きなスイングアーク」
アルカラスのフォアハンドの見た目でまず目立つのが、インパクトで腕がよく伸びていて、体の外側でボールをとらえていることです。セミウエスタン系のグリップで肘を比較的伸ばし、ラケットヘッドを遠く回すことで、大きなスイングアークを確保しています。このおかげで同じ力でもラケットヘッドスピードを上げやすく、アルカラスのフォアハンド特有の伸びのあるボールが生まれます。
ただし、この「伸ばした腕」を無理に真似して肘をロックしてしまうと、アマチュアのフォアハンドはかえって不安定になります。アルカラスも完全に棒のように伸ばしているわけではなく、あくまで「自然に伸びている」状態です。自分のフォアハンドで意識するときは、腕を突っ張るのではなく「ラケットヘッドを体から遠く通す」イメージを優先した方が安全です。
上半身のひねりとラケットラグでパワーを溜める
アルカラスのフォアハンドは腕力だけでなく、上半身のひねりとラケットラグをうまく使ってパワーを生み出しています。テイクバックでは胸をやや横向きにしながらラケットヘッドを後ろに遅らせ、インパクト直前まで手首の角度を保つことでヘッドが後から追い付く形を作っています。このラケットラグがあると、体の回転エネルギーが最後にラケットヘッドへ一気に伝わり、少ない力で強いボールを打てます。
一方で、体の回転だけを速くしてラケットがついてこないと、回転はしているのにボールが乗らない状況になりがちです。上半身のひねりを作ったら、打つ直前で少しだけ体の回転を我慢し、その間にラケットが前へしなる感覚を覚えると、アルカラスのフォアハンドに近い「しなり」を体感しやすくなります。
ローからハイのフォローで回転と安全性を両立
アルカラスのフォアハンドは、見た目以上にトップスピンの量が多いショットです。プロのフォアハンドは平均で毎分二七〇〇〜三〇〇〇回転ほどのスピンがかかっていると言われ、アルカラスも例外ではありません。ボールの下から上へラケットを通す「ローからハイ」の軌道をしっかり取りつつ、レベルスイング気味に前へも押し出すことで、高さと深さを安定させています。
このトップスピンのおかげで、アルカラスのフォアハンドはネットすれすれの低い軌道でもコートに収まりやすくなり、フルスイングしてもアウトのリスクが抑えられます。アマチュアが真似するなら、「ボール一個分ラケットを下から通す意識」と「打った後にラケットが肩口までしっかり上がること」の二つをセットでチェックすると良いでしょう。
- 腕を突っ張らず、自然に伸びる位置でボールをとらえること。
- テイクバックで胸をやや横向きにし、ひねりを作ること。
- ラケットヘッドを遅らせて、インパクト直前まで手首の角度を保つこと。
- ボールの下から上へ、ローからハイの軌道をはっきり描くこと。
- インパクト後もラケットを前に押し出しながら振り抜くこと。
- フォローでラケットが肩口か頭の高さまで上がっていること。
- 一球ごとに「スムーズさ」を優先し、力みを感じたらすぐ修正すること。
上のようなポイントが揃うと、アルカラスのフォアハンドに近いイメージが少しずつ自分の体にも定着していきます。最初から球威を求めるよりも、ラケットがスムーズな軌道を描いているかを毎回確認する方が、結果としてスピードもスピンも伸びやすくなります。
フラット気味でも落ちる高速ボールのメカニズム
アルカラスのフォアハンドが厄介なのは、フラット気味の高速ボールでも最後にスッと落ちてライン近くに収まる点です。これはレベルスイング気味にボールの高さをまっすぐ通しながらも、フェースをわずかにかぶせて当てていることと、もともとのスピン量が十分にあることの組み合わせによるものです。バウンド後も伸びるフラット系のボールは、相手に時間を与えない大きな武器になります。
アマチュアがこの感覚に近づくには、まず高めの打点でボールを潰す練習が有効です。腰より上のボールを、ラケットヘッドを前に押し出しながら「当ててから回転がかかる」イメージで打つと、ややフラット寄りでもコートに収まる感覚をつかめます。ここでも大事なのは、アルカラスのフォアハンドのように体全体で前へ進みながら打つことであり、腕だけで叩くとミスが増えやすくなる点には注意が必要です。
アマチュアがアルカラスのフォアハンドを真似する際の注意点
アルカラスのフォアハンドは魅力的ですが、そのまま真似するにはリスクもあります。特に注意したいのは、腕を伸ばしすぎて肘や手首に負担をかけてしまうことと、体の回転を強く意識しすぎて上半身だけでグルグル回ってしまうことです。どちらも一見アルカラス風に見えますが、実際にはボールが浅くなったり、アウトが増えたりしやすいフォームにつながります。
真似するときは、アルカラスのフォアハンドの「見た目」ではなく「原理」を押さえることが大切です。腕は自然に伸びる範囲で止める、体の回転はインパクト直前で少し我慢する、フォローではしっかり肩の上まで振り抜くという三つを意識すると、自分の体に合った形で安全に参考にできます。
アルカラスのフォアハンドのグリップと構えを自分の形にする
次に、アルカラスのフォアハンドの土台となるグリップと構えを見ていきましょう。グリップや構えは個人差が大きい部分ですが、アルカラスが使っているセミウエスタン系の握りとシンプルな構え方は、現代テニスの標準形として多くのプレーヤーが参考にしやすい形です。ここでは「完全コピー」ではなく、自分の体格やプレースタイルに合わせて調整する前提で考えていきます。
セミウエスタングリップを基準に厚さを調整する
アルカラスのフォアハンドは、いわゆるセミウエスタングリップをベースにしています。ラケットを床に対して垂直に立て、握手をするようにラケットを握った位置から、少しだけ厚くナックルを回したあたりが目安です。この握り方は、高い打点でも低い打点でも対応しやすく、スピンとフラットの両方を打ち分けやすいのが特徴です。
すでにイースタン寄りの薄いグリップで長くプレーしている人が急に厚くすると、タイミングが狂ってミスが増えがちです。アルカラスのフォアハンドに近づけたい場合は、まず練習の中で半グリップ分だけ厚くして試し、ラケット面の向きと打点の位置を少しずつ合わせていくと、移行のストレスを減らせます。
アルカラスのフォアハンドの構えで意識したい上半身の形
構えの段階で、アルカラスのフォアハンドはすでに次のスイングの準備が整っています。軽く膝を曲げて腰を落とし、胸をやや横向きにして相手コートと直角に近い向きを作りながら、ラケットヘッドを相手側へ少し傾けて構えています。このとき、利き腕側の肘と体の間にはこぶし一つ分ほどのスペースがあり、上半身が窮屈にならないようにしているのが特徴です。
アマチュアのフォアハンドでは、ラケットを大きく引こうとして背中側に巻き込んでしまい、結果的にスイングの軌道が安定しないケースがよく見られます。アルカラスのフォアハンドを参考にするなら、「ラケットを体の横に引いて、ヘッドだけ少し前に傾ける」くらいのコンパクトな構えを意識すると、次のスイングへスムーズにつなげやすくなります。
リラックスした手首と指先でラケットヘッドを走らせる準備
アルカラスのフォアハンドの威力を支えているのは、強い握りではなくむしろリラックスしたグリップです。構えの時点で指先に少し余裕を残し、ラケットの重みを手の中で感じられる程度に軽く握っています。こうすることで、スイング中にラケットヘッドが自然に遅れやすくなり、インパクト直前にしなり戻ることでヘッドスピードが一気に上がります。
練習では、アルカラスのフォアハンドを真似して「八割の力で握る」「スイング中に握り込まない」という二点を意識してみると良いでしょう。力みが抜けると、同じスイングでもボールの伸びが変わり、ミスしたときも腕や手首への負担が軽くなります。
グリップと構えが整理されると、アルカラスのフォアハンドに近いスイングを作るための準備が整います。次のステップでは、そのスイング軌道と体の連動をどのように身につけていくかを具体的に見ていきましょう。
アルカラスのフォアハンドのスイング軌道と体の連動を身につける
アルカラスのフォアハンドを見ていると、ラケットだけが速く動いているように感じるかもしれませんが、実際には下半身から上半身、腕、ラケットヘッドへとエネルギーが順番に伝わる運動連鎖がきれいに働いています。ここでは、アルカラスのフォアハンドのスイング軌道と体の連動を、真似しやすい形に分解して整理していきます。
テイクバックからインパクトまでのスイング軌道を分解する
スイングを分解して観察すると、アルカラスのフォアハンドは大きく五つのフェーズに分けて考えることができます。準備、テイクバック、ダウンスイング、インパクト、フォローという流れを、それぞれどのような体の動きとラケット軌道で行っているか理解することが、自分のショット改善への近道になります。
| フェーズ | 体の動き | ラケット軌道 | チェックポイント |
|---|---|---|---|
| 準備 | スプリットステップで重心を低く保つ | ラケットは体の前で待機 | 足裏全体で着地できているか。 |
| テイクバック | 胸を横向きにして肩をひねる | ヘッドをやや相手側へ傾けて引く | 腕を背中側に巻き込んでいないか。 |
| ダウンスイング | 股関節を使ってやや沈み込む | ラケットをボールの下まで落とす | 手首の角度が保たれているか。 |
| インパクト | 体の回転をやや我慢しながら前へ体重移動 | ボールの高さを水平気味に通す | 打点が体から適度に離れているか。 |
| フォロー | 体の回転を解放しながら上体を起こす | ラケットを肩の上まで振り抜く | フィニッシュでバランスが取れているか。 |
自分のスイングをスマホ動画で撮り、この五つのフェーズごとにアルカラスのフォアハンドと比べてみると、どこで動きが途切れているかが見えやすくなります。特にダウンスイングからインパクトにかけて、ラケットが下から上へ滑らかに通っているか、体の回転が速すぎてラケットが置いていかれていないかを確認すると、ボールの質が大きく変わってきます。
股関節の「後ろから前」動作でラケットを加速させる
アルカラスのフォアハンドの隠れた鍵は、股関節の使い方にあります。テイクバックで右股関節側にやや沈み込み、そこから「後ろから前へ」押し出すように地面を蹴ることで、体の軸が前へ移動しながら回転しています。この動きがあるからこそ、ラケットヘッドは自然に加速し、軽くジャンプするようなダイナミックさが生まれます。
一方で、その場でくるくる回るだけの回転では、ラケットは速く見えてもボールには力が乗りません。アルカラスのフォアハンドを参考にするなら、「回る前に一度後ろへ沈み、そこから前へ押し出す」という順番を意識した素振りを繰り返すと良いでしょう。最初はゆっくりしたスイングから始め、股関節の動きとラケットヘッドの加速がリンクしている感覚を確かめていきます。

その場で腰だけ回してもアルカラスのフォアハンドの威力は出ないから、股関節で後ろから前に押す感覚をまず身につけるんだワン。
股関節からの押し出しがうまくなると、アルカラスのフォアハンドのように上半身のひねりが自然に解放され、ラケットヘッドが勝手に走る感覚が出てきます。このとき、上半身や腕に余計な力が入っているとせっかくのパワーが逃げてしまうので、「下半身は強く、上半身はしなやかに」というバランスを意識すると、より再現性の高いスイングに近づけます。
肩の上まで振り抜くフォローで安定したスピンと軌道を作る
アルカラスのフォアハンドは、インパクト後のフォローでも特徴的です。特に高い肘と肩の上まで振り抜かれたラケットの位置は、強いトップスピンと長いスイングアークを象徴しています。前方だけでなく縦方向にも十分な距離を通ることで、フラット気味のボールでも最後にしっかり沈む軌道が生まれます。
フォローそのものがボールに直接影響を与えるわけではありませんが、その形は「打っている間に何が起きたか」の結果をよく表します。アルカラスのフォアハンドのように高いフォローが取れていれば、ローからハイへの軌道が十分に確保されている証拠です。逆に、毎回体の前でフォローが止まってしまう場合は、どこかでスイングが窮屈になっている可能性が高いので、腕や肩の力みを抜きながら大きく振り抜く感覚を優先しましょう。
ここまでの流れを踏まえて、自分のフォアハンドのスイングをもう一度見直してみると、アルカラスのフォアハンドとの共通点と違いがかなりはっきりしてきます。次の章では、ボールとの距離や打点を決めるフットワークに焦点を当て、アルカラス的なフォアハンドを安定させるための動き方を整理していきます。
アルカラスのフォアハンドのフットワークと打点を真似る練習
どれだけきれいなスイングを覚えても、ボールとの距離やタイミングが合わなければアルカラスのフォアハンドのようなショットにはなりません。アルカラスがすごいのはフォームだけでなく、走らされても体から適度に離れた打点を作り続けられるフットワークです。この章では、スタンスの取り方や打点の位置を中心に、アマチュアでも取り入れやすい動き方と練習法をまとめます。
オープンスタンスとセミオープンスタンスの入り方
アルカラスは、ベースライン上での多くのフォアハンドをオープンスタンスかセミオープンスタンスで打っています。横に素早く動いたあと、外側の足で踏ん張り、内側の足を軽く開いて上半身をひねることで、体の回転と前方向へのエネルギーを同時に引き出しています。このスタンスは、現代テニスの速い展開において特に有効な形です。
練習では、まず球出しや手出しのボールに対して、意識的にオープンスタンスで止まって打つドリルから始めると良いでしょう。足をそろえて打つ癖がある場合、最初は違和感がありますが、「外側の足でブレーキをかけてから、体を回しながら打つ」流れを覚えると、アルカラスのフォアハンドのように素早い準備と強いショットを両立しやすくなります。
体から遠い打点を作るフットワークとタイミング
アルカラスのフォアハンドは、打点が体からやや遠い位置にあります。セミウエスタン系のグリップでは、肘をある程度伸ばした位置でボールをとらえることで、スイングアークを最大限に使うことができます。そのためには、ボールに近づきすぎず、最後の一歩で適切な距離を調整するフットワークが欠かせません。
おすすめの練習は、「一度ボールに近づきすぎてから半歩下がる」ドリルです。あえて近づきすぎたところから下がる一歩を入れることで、体から適度に離れた打点を作る感覚を磨けます。アルカラスのフォアハンドのように、大きなスイングアークで振り抜くには、常に打点の距離を微調整するフットワークを身につけることが重要です。
ランニングフォアでアルカラス的な攻撃を再現する
アルカラスのフォアハンドを象徴するショットの一つが、走らされながら放つランニングフォアのカウンターです。大きく外へ振られても足を止めず、走りながらすでにテイクバックとボディターンを始めているため、最後の一歩で安定した打点とスイングを確保できます。この動きがあるからこそ、守りの場面が一気に攻撃に変わります。
練習では、コーチや練習相手にクロス方向へ大きく振ってもらい、自分は走りながら早めにラケットを準備しておくドリルが有効です。アルカラスのフォアハンドをイメージしつつ、「走り始めた瞬間にテイクバックを終える」「最後の一歩で体の向きと打点を決める」という二つのポイントを意識すると、ランニングフォアでも安定したショットを打ちやすくなります。
フットワークと打点の感覚が整うと、アルカラスのフォアハンドに近いボール質が徐々に増えてきます。最後の章では、そのボールを試合の中でどのように使い分け、どんな戦術に落とし込んでいくかを考えていきます。
アルカラスのフォアハンドを戦術に落とし込む考え方
アルカラスのフォアハンドは単なる強打ではなく、試合全体の組み立ての中心に位置しています。ラリーの主導権を握るショットとして使ったり、相手の時間を奪うカウンターとして使ったり、時にはドロップショットと組み合わせて相手を走らせるなど、戦術的なバリエーションがとても豊富です。この章では、自分の試合に落とし込みやすい考え方に整理していきます。
「フォアで試合を組み立てる」というアルカラスの発想
アルカラスは、バックよりもフォアハンドで積極的にポイントを作るスタイルを取っています。ラリーの中で少しでも浅いボールが来ればフォアに回り込み、クロスと逆クロスを打ち分けながら相手を走らせます。そのうえで、チャンスがあればフォアのダウンザラインや中に入った攻撃的なショットで一気に仕留めていきます。
アマチュアがこの発想を取り入れるなら、「まずは自分の得意なフォアのパターンを二つだけ決める」と考えると実践しやすくなります。例えば、クロスで深く打って相手を押し込んだら、次は同じフォームから角度をつけてオープンコートを狙うといった具合に、アルカラスのフォアハンドを手本にしながら、自分のレベルでも使えるシンプルなパターンを作っていきましょう。
- フォアのクロスで相手バック側を深くつくパターン。
- 浅くなったボールをフォアで回り込み、逆クロスへ展開するパターン。
- 相手を外に追い出した後、フォアのダウンザラインで仕留めるパターン。
- フォアの強打と見せて、同じフォームからドロップショットを混ぜるパターン。
- ランニングフォアでクロスに強く返し、すぐに中へ戻って次を待つパターン。
- フォアで深くついた後に、ネットへ詰めてボレーで決めるパターン。
- ラリーの中で一本だけバックを挟み、すぐフォアに戻すリズム変化のパターン。
このようなパターンを紙に書き出しておくだけでも、試合中に「フォアで何をしたいのか」が明確になります。アルカラスのフォアハンドを真似することは、単にフォームをコピーするだけでなく、フォアで試合を組み立てるという発想を借りて、自分の戦術を整理することにもつながります。
フォアハンドでコースを隠して主導権を握る
アルカラスのフォアハンドが相手にとって読みづらいのは、同じ準備からさまざまなコースへ打ち分けられる点です。テイクバックや体の向きを大きく変えずに、インパクトのわずかなタイミングとスイング方向の違いで、クロスにもストレートにも打てるようにしています。これにより、相手は最後までコースを読み切れず、反応が一歩遅れがちになります。
アマチュアでも、アルカラスのフォアハンドの「コースを隠す」考え方は十分に取り入れられます。意識したいのは、「準備の形を変えないこと」と「打ち分けるコースを最初から増やしすぎないこと」です。例えば同じテイクバックから、クロスとセンターの二つだけを打ち分ける練習を繰り返し、そこに慣れてきたらダウンザラインやドロップショットを少しずつ追加すると、実戦でもコースが読まれにくいフォアへと育っていきます。
ドロップショットやカウンターで相手の時間を奪う
アルカラスのフォアハンドの魅力の一つが、強打とドロップショットのギャップです。同じフォアの準備から、突然ネットすれすれのドロップショットが飛んでくることで、相手はベースラインに張り付きづらくなります。また、走らされている場面でも、アルカラスのフォアハンドはカウンターとしての破壊力が高く、一瞬のスキを逃しません。
自分のプレーに取り入れるなら、まずは「フォアの強打の形から出すドロップショット」と「走らされてもフォアでしっかりクロスに返すカウンター」の二つに絞ると良いでしょう。アルカラスのフォアハンドをイメージしながら、「強いボールだけでなく、相手の時間を奪うショットもフォアで作る」という発想を持つと、フォアハンドが戦術の中心として一段と頼もしい存在になっていきます。

アルカラスのフォアハンドを真似するときは、フォームだけじゃなくて「どの場面で何を狙うか」までセットで考えると一気に実戦的になるんだワン。
戦術の中でフォアハンドの役割がはっきりすると、練習で意識するポイントも自然と絞られてきます。次のまとめでは、アルカラスのフォアハンドから学べる要点と、明日からの具体的な行動プランを整理して締めくくります。
アルカラスのフォアハンドから得られる学びのまとめ
アルカラスのフォアハンドは、伸びやかなスイングアーク、股関節から始まる運動連鎖、豊富なトップスピンとフラットの打ち分け、そして戦術面での使い方まで、現代テニスの要素が凝縮されたショットです。二十代前半で三つのグランドスラムタイトルを獲得している事実は、その技術と戦術が高いレベルで機能していることの裏付けと言えます。
この記事で整理したように、アルカラスのフォアハンドからアマチュアが学べるのは、「腕を突っ張らない自然な伸び」「股関節を使った後ろから前への動き」「ローからハイの軌道と高いフォロー」「適度に体から離れた打点」「フォアで試合を組み立てる発想」といった具体的なポイントです。すべてを一度に取り入れるのではなく、最初はグリップと構え、次にスイング軌道、最後に戦術パターンという順番で一つずつ試していくと、無理なく自分のものにしていけます。
アルカラスのフォアハンドに関するよくある質問
- アルカラスのフォアハンドのグリップはセミウエスタンが基本ですが、自分の手の大きさや打点の好みに合わせて半グリップ程度の調整をしながら試すと安全に移行できます。
- アルカラスのフォアハンドのように腕を伸ばして打つと肘が痛くなる場合は、打点を体から離しつつ肘には軽く余裕を残し、真っ直ぐに固めないことを優先すると負担を減らせます。
- トップスピン量を増やしたいときは、ラケットをボールの下までしっかり落とし、ローからハイの軌道と肩の上までのフォローを意識することで、アルカラスのフォアハンドに近い軌道を作りやすくなります。
- フラット気味の高速フォアハンドを打つ練習では、高めの打点でレベルスイングを意識しつつ、フェースをわずかにかぶせて当てることで、伸びのある球質とコートに収まる軌道を両立させられます。
- オープンスタンスでのフォアハンドが苦手な人は、最初からライン際ではなくコート中央付近で行い、外側の足で止まってから体を回す流れをゆっくり確認すると、徐々に安定してきます。
- ランニングフォアをアルカラスのように使うには、走り出した瞬間にテイクバックを完了させ、最後の一歩で打点と体の向きを決めることを繰り返し練習するのが近道になります。
- フォアでコースを隠すには、テイクバックと構えの形を統一し、まずはクロスとセンターの二方向だけを打ち分けるドリルから始めると、相手に読まれにくいショットが増えていきます。
- ドロップショットをフォアから使うときは、アルカラスのフォアハンドのように強打と同じ準備から打ち出し、インパクト直前にスイングスピードを落として面を少し上向きにする感覚を意識するとミスが減ります。
- アルカラスのフォアハンドを真似しても試合でミスが増える場合は、まず球出し練習やミニラリーでフォームを確認し、その後にポイント形式へ段階的に移行することで、実戦への橋渡しがスムーズになります。
- 週一回程度のプレーでもアルカラスのフォアハンドから学びたいときは、一度に多くを変えず、「今日はグリップ」「次回は打点」などテーマを一つに絞ることで、継続的な上達を感じやすくなります。
参考文献
- テニスメカニズム研究所「カルロス・アルカラスのフォアハンド分析 打ち方を解説」 所長 公開日 2022年10月30日頃 アクセス日 2025年12月17日 https://tennis-mechanism.com/
- 8cLab「一流選手のフォアハンドは回転で打たない。」 8cLab 公開日 2023年7月頃 アクセス日 2025年12月17日 https://www.8c-lab.net/best-player-forehand
- テニスの学校「強いフォアハンドストロークを打つ3つのコツ」 テニスの学校編集部 公開日 2022年12月26日 アクセス日 2025年12月17日 https://tennis-gakko.info/technique/ball-fh
- TopspinPro Japan「レベルに関係なく、なぜテニスでトップスピンが必要なのか」 TopspinPro Japan 公開日 2023年7月24日 アクセス日 2025年12月17日 https://topspinpro-japan.net/topspin/
- tennis365「フォアハンド・ストロークの落とし穴」 tennis365.net 編集部 公開日 2005年頃 アクセス日 2025年12月17日 https://news.tennis365.net/lesson/column/col17_01.html
- Fault Tolerant Tennis「Alcarize Your Forehand」 Johnny 公開日 2022年5月7日 アクセス日 2025年12月17日 https://faulttoleranttennis.com/alcarize-your-forehand/
- AP News「Carlos Alcaraz wins the French Open for a third Grand Slam title at 21 by beating Alexander Zverev」 Associated Press 公開日 2024年6月9日 アクセス日 2025年12月17日 https://apnews.com/

